Mackerel の2021年
Mackerel のプロダクトマネージャーをしている id:wtatsuru です。
Mackerel この記事は Mackerel Advent Calendar 2021 25日目の記事となります。昨日は id:ryuichi1208 さんによる Mackerelに入門して半年経ったので感想ややったことなど - 地方エンジニアの学習日記 でした。今年から始めてプラグインまで作っていただいててすごい。
今年も Advent Calendar に色々な記事が集まりました。中の人の話から、長年使っていただいてる方、また今年から使い始めたという話まで。Advent Celendar 最後の記事として、いくつかトピックを取り上げつつ今年のMackerelを振り返っていこうと思います。
まず今年 Mackerel で反響が大きかったものとして、 Terraform Provider のリリースが挙げられます。Advent Calendar でも、利用例 やデバッグ方法 などが紹介されていました。Mackerel は元々 mkr monitors
コマンドなどでコード管理のサポートはしていたのですが、現代の IaC ツールとしては少し物足りないものでした。元々有志の方が一部作っていただいていた実装があったため、作者の方にお声がけして公式実装としてリリースしたものです。監視ルールの管理などで特に便利なものとなっていますので、ぜひご利用ください。
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SLI/SLOへの取り組みもいくつか紹介いただきました。世間的にも実践例が増えてきた分野ですね。SLO の運用をやろうとすると最初に考えることが多いのですが、shimesaba はそういったスタートを助けてくれるすごく良いツールです。
techblog.kayac.com
はてな、Mackerel本体の運用でもSLI/SLO運用は実践しており、足りないパーツを補いつつ、ある種の型を提供していきたいと考えています。17日目の以下の記事では、社内での運用事例を紹介しています。社内での運用事例は、今年夏のデブサミでも発表していますのでぜひご覧ください。 はてな「Mackerel」のSREに学ぶ、開発パフォーマンスと信頼性のベストバランスとは?【デブサミ2021夏】 (1/2):CodeZine(コードジン)
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このパーツの一つとして、ログをメトリック化して扱うツールも実験的に公開しています。過去にはOS上で動くプラグインという形式での提供が多かったのですが、今回は AWS上で動く Terraform module という形式で公開しています。
susisu.hatenablog.com
メトリックといえば、以前はホストの退役後もそのロールでカスタムメトリックのデータが利用できるようになりました。地味な部分ですが、コンテナ環境などホストが頻繁に入れ替わり前後で変わらずロール全体での傾向を見ておきたい、長期的な傾向が知りたい、というケースでもお使いいただけます。
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そのほか内部の話としては、フロントエンドフレームワークのReactへの置き換えも徐々に進んでいます。見た目にはほぼ影響がないのですが、一部表示が速くなるなどの改善も出ています。普段使いするサービスとして快適に使ってもらえるように取り組んでいきます。
developer.hatenastaff.com
クラウドを前提とした運用環境が定着してきて、SREの実践についても徐々に事例が増えつつあります。Mackerel としても、徐々にそういった環境へのサポートを強化し、道筋を提供していきたいと考えています。引き続きMackerelをよろしくお願いします。